僕の父は70歳。
父が19歳の頃に古着屋で買ったバックルを自分が19歳に貰った。
んあ?何年前の代物?
少なくとも51年?
数年前にシャフト部分が割れてしまった。
何かしらのキャストだったみたい。

直すよか作ってしまおう。
ディメンションはこのファザーズバックルを基にしつつ。好きな形へ。
こちらは先行して制作しました兄弟作。(まさか兄弟作になるとはね)アイアマファザーバッグ( https://born1981.net/2019/10/23/029_iamafatherbag/ )
作るってなると何から何まで自由なのだけれど、個人的には何かしらのルール、縛りがある方が楽なように思う。
ここらの話は既出(= https://born1981.net/2025/11/22/insideoutside/ )なのですが、作り始めやデザインしてる時に感じることが多いです。

材料は【鉄】。
ここ数年で【鉄】への印象が変わった。
銅や真鍮が味わい深い。
ステンレスが錆びない。強い。
アルミが軽い。
鉄は錆びる。
みたいなね。鉄っていうと幅が広過ぎるんだけども。
単車や自動車のパーツ。家電製品の中のブラケット。包丁、やノコギリ。レンチやラチェットなど。ステンレスも鉄。
鉄をベースに作られてる。
錬金術の類になるけど炭素などの他のモノが入っていたりするから【鋼(=ハガネ)】になったり。さらに処理されてめちゃくちゃ硬くなったり。柔らかかったり。
身近な素材にして凄くフレキシブル。
凄いやん【鉄】。まぁ錆びるけど。こうなるとデメリットは錆びるだけやん。
もちろん他の素材もそれぞれに特性(≒魅力)があって良いんやけどね。使い所ってやつか。

レーザーで切り出すことに決定。
81’sとしてメインの手法だったキャスト(鋳造)でもなく。ワイヤー放電加工でもなく。削り出しでもなく。レーザー。
レーザーで切ると切断面にスジが入るんよ。
加工ガスや周波数、出力や加工速度。レーザー加工機の特性とかもあるんだけど。
とにかく、なんだ。あれだ。とにかく加工した面にスジが入る。

そのスジをテクスチャとしたバックルを作りたいなぁ。って。
上の画像にSPHCのt6.0とt9.0の切断面が見えると思います。ベルトループとピンのパーツね。
バックル本体の表面部分はSPHCの表情やね。こちらもt9.0。
いーねー。スジ。あとこの加工スジを残しつつ各端面の処理、磨き方ってとこかな。

何はともあれやってみる。
やってみないとわからん事があるからね。
簡易金型作ってプレス。今回の型はプレスと同時にシャフトとピンをかしめるASSYの役割も。

あとは適当に擦って成形。
ラフカットを経てなんとなくバックルの形へ。


余ってる手持ちのベルト部分と合わせてみたり。
R部分の確認。大きさ、使い勝手…etc。確認。

CADで描くねんからt0.6とかでケガキ治具作ってもいいんやろけどね。とりあえず手描き。このあと追い込むだろうし。それも手描きするけど。

使う予定の革は昭南皮革製のサドルレザーW40、t4.0にお店で漉き加工してもらった。
端部分をテストピースにする。
パターンから点を打って拾って切り出し。

シャフトに巻く部分を漉き加工。薄くしないと厚みが出過ぎちゃう。
ぼへー。って撒き散らし。えれーこっちゃ。
だいたいの感覚は掴めたので少し寸法追い込んで本番材へ。


とりあえずレザーはコイツでいくつもりで仕上げてみる。
うん。まだまだ追い込まないとだわ。
とりあえずサイズダウン。
シャフト-1.0mmでおーらい。
ピンはまだ様子見でt6.0使ってみよう。
全体の曲げRはもっとキツく。なので型も作り直し。

後日カット。
幅は10mmダウン。
シャフト1mmダウン。
ピン幅はそのままシェイプは幅変更に合わせて絵を描き直し。
押し型も作り直し。

平べったいうちに各部バリ取り。
曲げてシャフトとピンがくっつくと各部触りにくくなるからねぇ。

型で押してラフカット。
だいたい削ったらいったん休憩。しばらく触りながら眺めたり。放っておいたり。

ともあれベルトになるモノなのでレザーと合体。
何となくバランス見たり。手を加えたり。放っておいたり。触ってみたり。
納期の遅さには定評があります。81’sのタナカコーヘイです。
ベルトの幅考え直そうかなぁ。それもまたいいね。途中から幅変えるか。どーしよっか。
バックルのサイズは何とも言えないいいサイズ。小さくなく。大きくなく。個人差あるやろけど。
コレより小さいなら菅尾錠でいいんよなー。むしろ菅尾錠のスリムなベルトはかなり好き。
このファザーバックル。
元のルーツはこちら↓
昔から考えてることはあんまり変わらん。


