【 Build Rear strat vol.1 】

乗っているスポーツスターの1987〜90年代に採用されていたリア周り(俗にいう【垂れストラット】)へ換装すべくサブフレームを作り出して数ヶ月。

合間を縫って進めてます。

1987年のリアフェンダーとストラットを入手。

ストラットのバックプレートはエージさんから提供していただきました。

【エージさんは送る前に画像くれるんよ】

サブフレームの寸法はリアフェンダーとストラットから出す。(ところが先駆者の九州の神崎さんがやったパターンの寸法を教えてくれるという凄まじい展開に)

【先駆者】

先んじてお礼を申し上げておきます。

エージさん、神崎さん、本当ありがとうございます。

機に触れて4速フレームの画像を撮影したり、調べてみたりして「一体何が気になるのか?何でやりたいんや?」みたいな所はもう始めちゃったので引き返しませんが。

やっぱりバランス感覚が好みだからでした。

ストラット含めフェンダーアーチのラインが大きな決め手。

【こんくらい違うよ。】

あとは

測って

絵を描いて

切って

曲げて

溶接して

貼って

塗って

2003年の883Rにあたかも付いていたかの様に仕上げるだけです。だけ。

【だけ】なワケあるかい。

まず測る。採寸です。

2003年と1987年はストラット部分のみならずフレーム構造が違います。

【2003年式】
【ガセット構造】

2003年はキャストでガセットパーツを流し込んで製造してある。サブフレームもその一部。パイプをガセット金具へ突っ込んで溶接されている構造。

【2025CCMで撮らせて貰った4速レーサーのん】
【矢島さんのん】
【神崎さんより】
【神崎さんより】

1987年は持ってないので詳しくはわかりまへん。けれどサブフレームパイプは継いで溶接されているようでした。

ってことは作り方としては大差無いはず。

2003年式のガセット複合R 部分と作るパイプの突き合わせ、溶接は問題やけど。(サブフレーム切り飛ばすのはすぐやし)

まず採寸。(どやって)

【測るならノギスよね。】

ってノギスあんま使えん。

プロトラクターで角度測るっても三次元的な複合Rになっとる。

【えい。】
【えい。Vol.2】

ってどこからどこの寸法測るねん。って話。

【3Dスキャン】

やってみるか精神で初めての3Dスキャン。

【3Dスキャンのターゲットマーカー貼り】

採寸したいエリア中心にマーカー貼り(カメラ

+レーザーの反射でも採寸するんやろね)。

そう、ノギスで測れるならええんよ。

プロトラクターで測れるならええんよ。

スキャンで測れるならええんよ。

現車、現物があるならええんよ。

「4速フレーム買いますか。」って少しなったもんなー。

これでとりあえず複合R部分は撮影完了。

製造業に転職して3年。何かを作るって時に図面に起こせるかどーかが肝心でする。

現実はしっかり辻褄が合ってくるのでデータだけでもダメ。適当で経験浅いと上手く行かん事はこれまでのモノ作りで学んでます。

あくまでも作る為の図面。

図面の為の採寸。

採寸の為の道具。

って逆算しとかないと逆戻りしちゃいます。

どこかを基準にして制作すれば大丈夫ですが。その基準をどこに決めるの?ってのも大切ですね。こればっかりは経験則に基づくので神崎さんとかベテラン勢はここらへんが上手なんです。素晴らしいスキル。

【ストラット剥離】

んで、剥離。

【歪み直し】

歪んでたので樹脂ハンマーでどついて直しました。キャスト製品なので補強リブのレイアウトが走ってる場所と無い場所を境に反ってました。強度や力点、作用点などの勉強になります。

【適当にバリ取りと汚れ取り】
【適当にバリ取りと汚れ取りvol.2】
【左が未加工、右が加工後】

綺麗になると嬉しい。

コレも3Dスキャンしました。

スキャンに限りませんが汚れ取りやバリ取りは大切だと思います。形状などがなーんとなく把握できるから。

実際に手に取って触れる。見てみる。触れながら考えてみる。眺めながらボーッとしとく。(煙草吸う)って僕は何となく大切な気がします。あんまり意味は無いのかもしれへんけどねー。割とアナログちっくなのかもしれません。

次、リアフェンダーの剥離。

【前側に付いてる樹脂パーツ外した】
【リアフェンダー剥離】
【え。パテまみれ?】
【パテまみれてんやん!】

ぶつけとんなー。やっとる。

かなーりラフにどつき散らした個体だったみたい。まぁいいけど。どうせリアのテールライト周りスムージングする予定なのでどつき倒すことになるしね。

【なーんとなくどついて修正、剥離】
【どついて修正】

んで、次はスキャンの準備。

【基準点作り】

先述したようにスキャンしたとて基準になる箇所は大切です。

んで新宅さんにスキャンおねがーい。(自分でやらんのかい)

【スキャンして面を作成したデータ】

んー。すげーなぁ。すげー。

やっぱ3Dで基準点作る方が良いかの。勉強しないとだ。

【スキャンして面を作成したデータ】

よし。

よしよし。

んで、絵を描きます。

【2Dへ落とし込み】

この時点でリバースエンジニアリングの洗礼ですね。

・歪みの誤差

・穴の変形による中心点の誤差

・基準点の定義による左右前後の非対称性

現物がどうやって組まれているのかを知っている方が当然、楽で(どれぐらい適当に作ればいいのか。)、尚且つ整合性の取れた(組み付けやすい)アイテムになります。

組み付ける側である現物のフレームがあればとても楽です。最高級の参考資料になり得るからね。

【フロント側マウントを基準点に】

基準点はリアフェンダーのフロント側のマウントボルトの板厚外側って事にした三面図。

断面、幅、長さ、穴のピッチ、各部のRを測ります。2003年のガセットデータと照らしているのが画像でもわかると思います。フェンダーとガセットデータの基準点を合わせてみて複合R部分とも合わせないとです。

ここでも穴中心の定義によるズレに整合性を持たせてやらにゃあなりません。ここで神崎さんのくれた寸法などはとてもありがたい参考資料となるわけです。虎の子ですね。ズルしてます。けど工程と過程が勉強になるのでこのまま参考にだけして進めていきます。

【覇(大好き。)】

とりあーえずここまで。ひゃー。結構書いたのにまだまだあるな。誰が見るんだこんなブログ。

好きな単車をリバースエンジニアリングするんだ!って奴の末端だと思って読んで頂ければとも思ってますが何とも初めてやから大変遠回りしたり手間掛かってますな。

また何とか書き残せればと思います。

続き↓

【 Build Rear strat vol.2 】

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